2012-10-05

国土交通省社会資本整備審議会道路分科会関東地方小委員会(平成24年度第2回)議事概要(2012年10月4日)

 昨日の関東地方小委員会の議事メモです。聞き間違い等あり得ますのでこの資料は参考にとどめて下さい。正確を期すには、1〜2カ月後に公表される正式議事録をご参照下さい。


国土交通省社会資本整備審議会道路分科会関東地方小委員会(平成24年度第2回) 議事メモ(暫定版)
2012年10月4日(木) 10:03-12:00
九段第3合同庁舎11F共用会議室
別室傍聴者 約35名


国交省)(配布資料の確認、報道関係者への注意の後)池田関東地方整備局道路部長よりあいさつ。

国交省関東地方整備局池田道路部長)25年度概算要求は財務省に出した。公共事業予算は10%カットを前提に要求するようにとのこと、我々にとっては厳しい状況。そのうえ日本再生戦略において10%を財源に要求できる、高速ミッシングリンクの要求を盛り込んでいる。その他重点的に取り上げているものについて、通学路事故を受け、文科省と共同で全国通学路点検をこの夏行っている。ほぼ点検終了した。次に、東京外かく環状道路の整備を行っているが、三郷大泉間できているが、三郷から湾岸側へは25年度開通を目途にしている。大泉から東名は大深度地下で施工、ようやく9/5に着工式典、現在シールドトンネル工法により立坑を掘っているところ、機械を入れてトンネル工事に年末までには着手。以上最近の主だった道路関係の動き。本日は中部横断道について。7/8に追加的コミュニケーションニケーション行った。本日おいでいただいた井上さんにコーディネーターやってもらった。本日はその意見やその後の状況変化についてご説明、ご審議いただきたい。

石田委員長)今25分ほど北杜市南麓の会代表などと別室で意見交換させていただいた。このことも併せて審議いただければ。

国交省)資料1から3をまとめてご説明させていただく。
 資料1は7月8日の報告、資料2・・・(音声中断)
 意見交換会について報告させていただく。7月8日長野県南牧村で開催。議事進行は本日お見えの井上さん。様子はケーブルテレビで放送。議事録は長野事務所等ウェブサイトで公表。

井上)まちづくり研究所の井上です。コーディネーター役を務めさせていただいた。当日は、まず道路部長からあいさつ、整備の意味、今までの経過、意見交換会の趣旨。次に国交省からコミュニケーションニケーション活動の報告。意見交換会のテーマは(1)環境や景観の保全、(2)一つの候補としての旧清里有料道路の活用。発言内容はこの2つだけでなくそもそも高速必要なのか、今後の取り組み方についての意見も出された。
 全体の感想として、傍聴者も多く、人数書いていないが会場外にも70−80人くらいの住民の方もおられ、報道関係者もおり、新聞報道もあり、関心高い印象。また、意見交換会は比較的円滑に進んだ。雰囲気も良好だった。関係者も概ね発言できたのかと思う。参加者は12名。早期に高速整備してほしいが9名、もう少し慎重が3名。若干微妙なニュアンスの方もおられたが。
 主な意見。資料1−2の議事録を見ていただきたいが、主なものをピックアップ。
 高速道路の必要性、評価について。利便性、観光などで高速が必要。物流、特に農産物で強調されていた。ドクターヘリだけでは十分な救急が出来ないとの意見が医療関係者からあった。市町村長からは、太平洋と日本海をつなぐ高速だ、危機管理上必要。観光、産業、物流、などの観点。
 佐久地域から都心に向かうルートとして上信越道以外にも必要。
 国道141号の冬場凍結の危険などから高速必要。
 懸念表明としては、高速建設すると別荘や移住者いなくなり過疎化する、通過型観光地になる。
 提案としては、141号改良。
 資料1−1の裏。環境・景観保全。これは最も関心が高かったところ。環境景観についてはほとんどの人から表明があった。ただし具体的にどの場所でといったところまでは議論が深まらなかった。
 旧清里道の活用。総じていうと、暫定的利用はあったとしても高速としての再活用は問題が多いという印象。
 コミュニケーション活動について。(資料に沿って説明)
 私(井上)自身の感想を述べると、1、ルートを決めていないということもあり幅の広いところで議論するので、南とか北という話はあった。ルートをどうするのかが課題。2、反対・懸念を表明している方の大半が別荘の居住者。住民票を置いている人いない人両方あり、意見の反映などについて考える必要がある。従来別荘住民が全面に出てくるのは珍しいケース。3、もっと意見交換会を開いて欲しいとの要望多く、私からも国交省に伝えると返答した。

国交省)出席者12名の属性について補足説明。
国交省)資料2について説明。5件ある。(資料に沿って説明)
 続いて資料3−1について説明。地域団体と個人からの意見。これらも前回小委員会以降のものを載せている。
国交省)資料3−1。16件の意見をいただいている。(資料に沿って説明)
国交省)続いて資料3−2。これは個人の方からいただいた意見32件。ほとんどの方が北杜市の方、別荘所有者も含めて北杜市の方である。(資料に沿って説明)
 続いて国交省ホットラインステーションに寄せられた意見9件。(資料に沿って説明)
 説明以上。

石田)中部横断道については、関係自治体、住民アンケート、意見交換会と、広く意見聴取して進めてきたところであるが、今ご説明あったとおり、ご批判もいただいている。私のところにも個人の名前で手紙等来た。一人の方に(返事を)出し、他の人に出さないということはできないので、(全員に)返事を出していない。そのことを5名の方、団体の代表の方々と窓口役の方とお話をして、返事出さずすみませんでしたと謝り理由をご説明したところ了解をいただいた。今後も返事は出せないが、その代わりに、しっかりしたコミュニケーションニケーションをやっていきましょうという話もした。その25分くらいの話の内容。短かったが非常にいいディスカッションができた。
 冒頭、代表の方から、道路の必要性はわかっている、ただ南麓というすばらしいところに通るのは絶対反対。別荘が市内に1万軒以上、全世帯の3分の1くらいあり、南麓地域はさらにその比率が上がる。南麓地域の風景は世界に誇るべきものであり決して、狭小なエリアのエゴから言っているのではない。アンケート調査のやり方について、第1回アンケートで整備なしと141号改良案が追加されたことは非常に評価しているが、第2回アンケートはいくつかの問題があると指摘された。まず、配布方法の問題。十分な配布ができていない、しかもそれだけたくさんおられる別荘の方に配布されていない。(もうひとつは)集計方法がおかしい。「二村先生もおかしいとおっしゃっている」という発言もあった。そのことをどう考えていくかこれから議論しなければならない。
 視察に来なさいとの要望があった。私(石田)実は2回現地へ行っている。「どう思うかと聞かれたので個人的考えであるが旧清里有料道路は冬期や勾配、別荘地の中を通っている問題があるという話をさせていただいた。これから反省すべき点もあろうかと思うので、これからどういう活動をしていくか、私の個人的な意見を述べさせていただく。
 必要なコミュニケーションニケーションはすべきである。
 また、アンケートの考え方だが、統計的にきちんと管理されているものではなく、皆さんのご関心やご懸念がどのあたりにあるのか把握するというものと私は考えている。アンケートの結果がただちに賛成反対になるものではないということを述べさせていただいたら、しかし税金つかってやっているんだから、今のアンケートの訳のわからない集計はおかしい、との指摘を受けた。
 配布方法でも、別荘の方がどのへんにどのくらい住んでおられるのかリストもない。言いわけではないが、そのあたりはさらに改善する必要がある。4団体の方々は足で稼いでメンバーシップの確定などもしている。そういったことも活用させていただいて、しっかりとコミュニケーションニケーションをさせていただきたい、と述べたところそうですねとのことだった。
 7月8日意見交換会では、早期に整備すべき、南麓への異論、旧清里道活用懸念などいろいろな意見が出されたが、委員長としての提案がある。大きくはひとつ、細かく言うと三つ。
 第1、山梨県内区間については、南麓の整備の異論が強く、旧清里道活用懸念も相当多い。これは山梨、長野ともにだ。清里高原南側の幅、帯状のエリアの南端、外側も含めて検討してもらえないか。そのためワーキンググループを設置してもらえないか。
 第2、ワーキンググループでいろいろな検討をするが、そこではていねいにコミュニケーションしていく。
 第3、長野県内はかなり意見が集約されているので、いたずらに時間を使ってもハッピーなことにはならないので、環境アセス調査の段階に進んでもいいのではないかと思うが、どうか。
 最後に個人的感想。我々は計画段階評価を行ってきた。スタート時点では全国で4つのプロジェクトが同時にスタートしたが、3つは一応の評価が終了している。我々の検討はある種標準パターンを逸脱するが、どうせ遅れているといったら変だがとことんコミュニケーションをしていいものにしないと将来に禍根を残すから、山梨県内できちんとコミュニケーションすることでご議論いただければと思う。

二村)今後もていねいにコミュニケーション続けていく必要性を感じた。上信越サイドと中央道を結ぶことに反対の人は多くはない、(両地点を)結ぶことは重要だと思う。私自身もそれらを結ぶことは賛成。ルートに反対なんだという意見が目立っている。反対の意見がおおい地域はきちっと配慮することが必要。ただコストを無限にかけることはよくないので、我々としてもコスト削減の方策をうまく探れたらと思う。

石田)コストとは、建設、コミュニケーションのどちらの意味か。

二村)トータルで。コミュニケーションをここで打ち切ってしまうと将来に根を残すのでコミュニケーションを続けていくことはトータルでコストを削減することになるのではないか。こんなところにコンクリの塊を作るのかという意見があったが、いろいろな手法もあるということを勉強したので、皆さんにお知らせ周知徹底できればと。動植物が守れればそれもコスト削減になる。

小濱)案1を基にルートについても「柔軟性と委員長がおっしゃるのであれば、北杜市内に「何のために高速が必要なのかということも含めて検討する必要。北杜市でも清里は知名度が高く、年間200万人の八ヶ岳観光の拠点を形成している。ペンションブーム以来清里の知名度が上がったが、こういった観光拠点を結ぶことについても検討してはどうか。

石田)先ほど幅の南からはみ出ることも含めてということを言ったが、清里から遠くなってしまうがそういう趣旨か。

小濱)そう。たとえ清里から離れたとしてもアクセス性さえ確保できればいい。そういうことも含めてルートということ。

牧野)自然、景観は長野、山梨とも一致しているのでルートということであれば、観光客、別荘の人、住民の方々の意見も聞きながら出直しと受け取ったが、その方が良いかなと思い、賛成です。アンケート配布の方法、進め方の問題については、集計方法というよりも、アンケート実施についてこの委員会でもたくさん議論したが、集計の数が多いか少ないか、賛成・反対かではない、ということを委員会で何回か議論した(注:だから、これはこれで良い、という意味か?)。

石田)出直しとか、白紙撤回とかいうと難しくなるが、気持ちとしてはそういうことで、(牧野委員の意見は)励ましと思います。アンケートは賛成反対の数のことではなく、心配や懸念を把握するためのもの。ただ、今の集計の仕方、公表の仕方はまだまだ工夫が足りない、行き届かないところがあろうかと思い、そこが信頼を得ていない原因のひとつと思う。もうちょっとていねいに見たほうがいいのかな。アンケートをやり直すというのではなく、第2回アンケートの見方をもう少し工夫してみようということ。

石渡)佐久―山梨のネットワークを結ぶという目的が一番重要だと思い、長野側は一部できており、(山梨と長野の)二つに分けてやるのはいい方法ではないかと思う。アンケートについてはいろいろ意見があったが、1回、2回と意見交換会を含め、コミュニケーションのとっかかりという点では大分進んだ。コミュニケーションを豊かにしていけばいい。アンケートは結果として有効だった。技術的な問題はあるが。ネットワークを結ぶにはいろいろなやり方がある。委員長がお話された早く進めるやり方もあるか。

味水)先生方と同意見。第1、これだけのご意見をいただくのはびっくりする反面、いいことだと思う。それだけ強い思いで行動されていると思う。自分が同じ立場になったらこんなに行動できるか。過激な意見もあるが、コミュニケーションの話を伺うと冷静で建設的なコメントもされているので、現地コミュニケーションを図っていくことが必要。第2、標準から外れるという委員長の話があったが、東名、東北を作った時代とは違っており、ステークホルダー(注:利害関係者)が複雑化している。これが次世代の標準になるのではと感じた。

久保田)井上先生に入っていただいたのは意味が大きかった。コミュニケーションにもプロがいてプロのやり方がある。可能ならこういうプロの方に今後もコミュニケーションのサポートをいただくのが大事かと思った。
 委員長からの提案、大変大事なことをおっしゃったと思う。長野側は熟度が高まっていて、アセスに向かうということ、ネットワークをつなぐことに関しては、ほぼこれはゴーである、これは重要なご発言、合意するなら合意が必要。次に帯の外側という点も大きなご発言だと思う。コミュニケーションの結果として、これはいいアイデアだと思う。コミュニケーション活動を始める前に、我々の念頭に別荘というのがなかったのは反省点。しかし、帯の外に何があって、そこからどういう意見が出るか、そことのコミュニケーションは慎重に行う必要がある。

小濱)委員長について指摘。第1、母集団をどうとらえるか。住民票が問題になる。北杜市は住民票ベースでということになるだろうから、住民票を持たない人が意見を言っても、北杜市としては聞きにくい。しかし、国としては真摯に受け止めなくてはいけない。国と市の違いがある。別荘は365日いるわけではないので、反対意見をいう方も、もう少し立場を明確にされたほうがいいのかと思う。第2、コミュニケーション活動を密に(そこには意見交換会も含まれる)という委員長の発言について。意見交換会やってほしいという要望と、この委員長提案のコミュニケーション活発にしましょうというのがずれないか。

石田)第1の母集団について。こういったアンケートで、母集団は捉え切れないのではないか、賛成反対を考えるのは積極的にやめたほうがいいと考えている。ただ心配や懸念の幅を知るには貴重な方法。数や比率という意味で数字をそのまま捉えると間違える。アンケートとは所詮、そんなものと認識している。
 説明会と意見交換会の違いについて、これは重要。開催前の(4団体との)意見交換の印象だが、説明会の開催を言われているが、欲しておられるのは双方向のコミュニケーションと感じた。一方的な説明ではない。対話ができるコミュニケーションということ。その中の一つが意見交換会、いろいろな形がありうる。
 久保田委員からは、ネットワークの必要性については、長野県という限定はついているが、次の段階に進もうということ。表現は微妙なところがあるが、現状でいいという方はあまりおられないのではという印象。山梨は議論が必要だが、全体としては(高速道路整備は)必要ということをこの場で決めさせていただきたい。幅の外側の人にはきちんとした情報提供とコミュニケーションをとご注意いただいたと思う。寝耳に水にならないように注意するということ。
 標準パターンとは離れるが、むしろ新しいフロンティアを開いていくと位置づけ進行の差はあるが長野側は次のステップに進むということでよろしいか。(委員から同意の声)
事務局から説明を。

国交省道路計画第1課長平岩)ワーキングの進め方について資料4をご説明。
 ルートの検討をするワーキング・グループを設置。
 ワーキングは山梨県内のルートを検討する。県境に近い長野側の一部は必要に応じて検討。
 コミュニケーションのため説明会を実施。名称は議論あるが。
 第2回ワーキングは現地調査を行う。
 説明会を実施。
 第3回ワーキングでルート案を取りまとめ。
 第7回小委で対策案を取りまとめる。
 適宜地元とのコミュニケーション。
 メンバーは委員長から承諾をいただいて久保田座長、小濱、二村の3名。

石田)これについてご意見は。ないようですので3名の委員にぜひよろしく。これで進めて下さい。
 今後のワーキングのスケジュールは久保田先生と相談して進めて下さい。
 予定していた議題たくさんございまして重大な決定をしていただいた。全体を通してご感想等あれば。

久保田)ワーキングの座長を仰せつかった。両先生よろしく。よりよいものを作って行きたい。
石田)本日の審議はこれまで。

国交省関東地方整備局路政課長かみや)運営規則第6条を改正しワーキンググループを設置。ワーキンググループの運営規則も定めた。庶務はほとんど甲府で担当することになる。これでよろしければ本日付けで施行させていただく。
石田)ご賛同いただいた。
かみや)承認ありがとうございます。本日の結果は速報を公表。委員長一任。議事録は確認いただいた上で公表。
(12:00終了)

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